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サービス等利用計画とは?作成の流れ・セルフプラン・個別支援計画との違いを解説


2026年07月5日

障害福祉サービスを使いたいと窓口に相談すると、必ず出てくるのが「サービス等利用計画」という言葉です。聞き慣れない名前のうえ、「個別支援計画」というよく似た言葉もあり、「結局どちらが何なのか分からない」と感じる方は少なくありません。

サービス等利用計画とは、障害福祉サービスを利用するときに、本人の希望する生活を実現するために必要なサービスを組み合わせて整理する、いわば暮らしの総合計画です。この記事では、サービス等利用計画を誰がどのように作成するのか、自分や家族で作る「セルフプラン」との違い、相談支援事業所の役割、申請からサービス利用までの流れ、そして混同しやすい「個別支援計画」との違いや見直し(モニタリング)の仕組みまでを、公的な情報をもとにわかりやすく解説します。自立訓練(生活訓練)などの利用を考えている方やそのご家族が、安心して手続きを進められるよう順番に整理していきます。

支援プログラム

サービス等利用計画とは

障害福祉サービス利用の「総合計画(トータルプラン)」という位置づけ

サービス等利用計画とは、障害のある方が障害福祉サービスを利用するにあたり、本人の解決すべき課題や希望する暮らしを踏まえて、どのサービスをどのように組み合わせて利用するかを記した総合的な支援計画です。福祉・保健・医療・就労・教育など幅広い支援の中から、その人に合ったサービスの組み合わせを選び、関係者が一つの計画を共有しながら一体的に支援していくための「設計図」にあたります。

この計画づくりや見直しは、障害者総合支援法に基づく「計画相談支援」という仕組みの中で行われます。一人ひとりのニーズに沿ってきめ細かく支援するためのものであり、サービスを利用する本人にとっては、自分の希望をかなえるためにどんな支援をどう使うかを見える形にしてくれる、大切な土台といえます。

なお、サービス等利用計画は障害者向けの名称で、18歳未満の障害のある子どもが障害児通所支援を利用する場合は「障害児支援利用計画」という名称になりますが、役割は同じです。

どんなサービスを使うときに必要か

サービス等利用計画は、原則としてすべての障害福祉サービスを利用する方に作成が必要です。これは制度改正の積み重ねによって定められたもので、平成24年4月の法改正でサービス等利用計画の作成が位置づけられ、平成27年4月以降は、原則として障害福祉サービスを利用するすべての方に計画の作成が求められるようになりました。

対象となるのは、たとえば居宅介護などの「介護給付」のサービスを利用する場合だけではありません。自立訓練(生活訓練)や就労移行支援、就労継続支援といった「訓練等給付」のサービスを利用する場合も、サービス等利用計画案の提出を市町村から求められます。日中活動の事業所に通う、ヘルパーを利用するなど、何らかの障害福祉サービスを使い始めるときには、この計画が利用開始の前提になると考えておくとよいでしょう。

誰が作成する?2つの作成方法

サービス等利用計画の作り方には、大きく分けて2つの方法があります。専門職に依頼する方法と、本人や家族が自分たちで作成する「セルフプラン」です。

相談支援事業所(指定特定相談支援事業所)が作成する場合

一般的なのは、市町村が指定した「指定特定相談支援事業所」(障害のある子どもの場合は指定障害児相談支援事業所)に依頼する方法です。この事業所に在籍する「相談支援専門員」という専門職が、本人や家族と面談しながら、心身の状況や置かれている環境、希望する生活を丁寧に聞き取り、最も適切なサービスの組み合わせを検討してサービス等利用計画を作成します。

相談支援専門員は、福祉サービスの調整役として、利用開始後も計画が適切かどうかを定期的に確認し、必要に応じて見直しを行います。第三者の専門的な視点から、本人が気づきにくい課題や利用できる社会資源を提案してくれるのが、相談支援事業所に依頼する大きなメリットです。

セルフプラン(本人・家族が作成する場合)

もう一つは、本人や家族、支援者などが自分たちで計画を作成する「セルフプラン」です。身近に相談支援事業所がない場合や、本人がセルフプランを希望する場合に選ぶことができ、本人の了解のもとで支援者が作成することも認められています。

ただし、セルフプランを利用する際にはいくつか知っておきたい点があります。まず、市区町村の窓口にセルフプランを希望する旨を申し出る必要があります。また、セルフプランの場合は計画を作成した人に市から報酬が支払われない仕組みのため、相談支援専門員による事業者との連絡調整や定期的な見直し(モニタリング)といったサポートは受けられません。自治体によっては、次の更新のタイミングから順次、指定特定相談支援事業所による計画作成へ切り替えていく運用をとっている場合もあります。「自分で計画を立てて利用調整ができる」という方に向いた方法といえます。

サービス等利用計画ができるまでの流れ

相談・申請から支給決定、サービス利用までのステップ

サービス等利用計画ができてサービスの利用が始まるまでは、おおむね次のような流れで進みます。

まず、市区町村の障害福祉の窓口に、利用したいサービスについて相談し、申請を行います。次に、市区町村から「サービス等利用計画案」の提出を求められるので、相談支援事業所に作成を依頼するか、セルフプランで作成します。相談支援専門員に依頼した場合は、面談(アセスメント)を通じて本人の状況や希望を把握したうえで計画案が作られます。

提出された計画案などを市区町村が勘案して支給決定を行い、サービスの種類や量などが決まります。その後、関係する事業者が集まる「サービス担当者会議」で内容を確認・調整し、正式なサービス等利用計画が作られます。最後に、利用する事業所と契約を結び、いよいよサービスの利用が始まります。

ここで一つ補足しておきたいのが「障害支援区分」との関係です。居宅介護などの介護給付を利用する場合は、支援の必要度を示す障害支援区分とはという認定を受ける必要があります。一方、自立訓練(生活訓練)や就労移行支援などの訓練等給付については、障害支援区分の認定は原則として必要ありません。利用したいサービスによって手続きの一部が異なる点は、あらかじめ知っておくと安心です。

必要書類・窓口(市区町村の障害福祉担当)

申請や相談の窓口は、お住まいの市区町村の障害福祉担当課です。さいたま市の場合は、お住まいの区の区役所支援課が窓口となります。

サービスを利用できるのは、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれかをお持ちの方、または知的障害や精神障害の判定・診断を受けている方、難病等に該当する方です。手帳の種類や取得については、障害者手帳の種類もあわせて確認しておくとスムーズです。あわせて、サービス利用に必要な受給者証の手続きについては、受給者証の申請方法で詳しく解説しています。

申請の際は、手帳や、難病等の場合はその状態が分かる書類などが必要になります。具体的に必要な書類は自治体によって異なるため、申請前に窓口で確認しておくとよいでしょう。

サービス等利用計画の費用

計画相談支援に利用者負担は発生しない

「専門職に計画を作ってもらうとお金がかかるのでは」と心配される方も多いですが、サービス等利用計画の作成(計画相談支援)について、利用者が負担する費用はありません。

相談支援事業所が計画を作成する際の費用は公費でまかなわれる仕組みになっており、本人が支払う必要はありません。相談支援事業所と契約を結ぶ必要はありますが、契約や計画作成そのものに自己負担は発生しないため、費用を理由に専門職への依頼をためらう必要はありません。安心して相談支援事業所に相談してみてください。

なお、ここでいう「無料」はあくまでサービス等利用計画の作成にかかる費用についてです。実際に利用する障害福祉サービス自体の利用者負担は、世帯の所得状況に応じて別途定められているため、混同しないように注意しましょう。

サービス等利用計画と個別支援計画の違い

サービス等利用計画と並んでよく登場するのが「個別支援計画」です。名前も役割も似ているため混同されがちですが、作る人も目的も異なる別の計画です。ここを理解しておくと、福祉サービスの仕組み全体がぐっと分かりやすくなります。

作る人・対象範囲・目的の違い

サービス等利用計画は、相談支援事業所の相談支援専門員が、本人の生活全体を見渡して、複数のサービスをどう組み合わせるかという総合的な援助方針を踏まえて作成します。複数の事業所やサービスにまたがる、暮らし全体の「全体計画」だとイメージしてください。

一方、個別支援計画は、実際にサービスを提供する事業所のサービス管理責任者が、サービス等利用計画の総合的な援助方針を踏まえて、その事業所で提供する支援の具体的な内容を掘り下げて作成します。つまり、サービス等利用計画が暮らし全体の地図だとすれば、個別支援計画はそれぞれの事業所での「実行計画」にあたります。両者は対立するものではなく、サービス等利用計画という大きな方針のもとで、各事業所の個別支援計画が具体化されるという関係になっています。

モニタリング(見直し)時期の違い

見直しの仕組みにも違いがあります。サービス等利用計画は、市町村が定めるモニタリング期間ごとに相談支援専門員が見直しを行います。これに対して個別支援計画は、各事業所がそれぞれの基準に沿って見直しを行うため、見直しの主体やタイミングが異なります。

どちらの計画も、本人の状況の変化に合わせて柔軟に更新されていくことが大切です。「全体を見る計画」と「事業所ごとの計画」がそれぞれ更新されることで、支援の質が保たれていきます。

計画の見直し(モニタリング)と更新

モニタリング期間は市町村が対象者ごとに設定する

サービス等利用計画は、一度作って終わりではありません。サービスの利用が始まった後も、その計画が本人に合っているかを定期的に確認し、必要に応じて見直します。この継続的な確認が「モニタリング」です。

モニタリングをどのくらいの頻度で行うかという「モニタリング期間」は、全国一律で決まっているわけではありません。国が対象者ごとの標準期間を示したうえで、最終的には相談支援専門員の提案を踏まえて、市町村が利用者一人ひとりの状況を勘案して個別に設定する仕組みになっています。たとえば、新しく利用し始めた時期や状態が不安定な時期は短い間隔(毎月など)で、状態が安定してくれば6か月ごとなど長めの間隔で、というように、その人の状況に応じて期間が設定されます。

モニタリングで「サービスが合わなくなってきた」「目標が達成された」といった変化が確認されれば、計画が見直され、新しいサービス等利用計画が作られます。生活の変化に合わせて支援を調整し続けられるのが、この仕組みの大きな利点です。

自立訓練を利用するときのサービス等利用計画

メルディアライフネスト浦和の個別支援計画とサービス等利用計画の関係

ここまでの内容を、自立訓練(生活訓練)を利用するケースに当てはめて整理してみましょう。さいたま市浦和区にある自立訓練(生活訓練)とは何かを提供するメルディアライフネスト浦和を例に考えてみます。

自立訓練(生活訓練)は訓練等給付に位置づけられるサービスのため、利用にあたって障害支援区分の認定は原則として必要ありません。利用を希望する場合は、市区町村の窓口に相談・申請し、サービス等利用計画案(またはセルフプラン)を提出して支給決定を受ける、という流れで利用が始まります。つまり、メルディアライフネスト浦和のような自立訓練を利用するときも、入口でサービス等利用計画が必要になるという点は、これまで説明してきたとおりです。

ここで押さえておきたいのが、相談支援事業所が作る「サービス等利用計画」と、通う事業所が作る「個別支援計画」の関係です。サービス等利用計画は相談支援専門員が暮らし全体を見渡して作成し、市町村が定めるモニタリング期間ごとに見直されます。一方、メルディアライフネスト浦和では、事業所として提供する支援の中身を定めた個別支援計画を作成し、本人の変化に合わせておおむね3か月ごとに見直して、柔軟に修正していきます。生活全体を支える計画と、事業所での具体的な訓練計画が両輪となって、利用者一人ひとりの目標達成を支えていく形です。

メルディアライフネスト浦和には、看護師・臨床心理士・精神保健福祉士・社会福祉士といった専門スタッフが在籍しており、医療・心理・福祉の多角的な視点から個別支援計画づくりと日々の支援を行っています。また、EQS(生活能力評価)やマンツーマンのオーダーメイドプログラムであるS.I.P(Self-Insight Program)など独自の取り組みを通じて、自己理解を深めながら豊かな社会生活に向けて症状への対処法を身につけられるよう支援しているのも特徴です。

進路の面では、メルディアライフネスト浦和は自立訓練単独で就職活動のサポートまで一貫して行えることが大きな強みです。原則として2年間の利用期間内で、就職や進学に向かうための生活力を着実に身につけることを目指し、「自立訓練から一般就労へ」という流れを基本にサポートします。就職までにもっとトレーニングを積みたいという方には、グループ内の就労移行支援であるメルディアトータルサポートとの連携も活用でき、次のステップへスムーズに移行できる体制が整っているのも安心できるポイントです。

まとめ

サービス等利用計画とは、障害福祉サービスを利用するときに、本人の希望する暮らしを実現するためのサービスの組み合わせを整理する総合的な支援計画です。原則としてすべての障害福祉サービス利用者に作成が必要で、相談支援事業所の相談支援専門員に依頼する方法と、本人や家族が作るセルフプランの2つの方法があります。計画作成そのものに利用者の費用負担はなく、申請から支給決定、サービス担当者会議を経て利用が始まります。

似た名前の「個別支援計画」は、各事業所のサービス管理責任者が作る事業所ごとの実行計画であり、相談支援専門員が作る暮らし全体の計画であるサービス等利用計画とは役割が異なります。また、計画は作って終わりではなく、市町村が対象者ごとに定めるモニタリング期間に沿って見直されていきます。

自立訓練(生活訓練)を利用するときも入口でサービス等利用計画が必要になりますが、訓練等給付のため障害支援区分の認定は原則不要です。制度の仕組みを理解しておくことで、手続きへの不安はぐっと軽くなります。利用を検討する際は、お住まいの市区町村の窓口や相談支援事業所、そして気になる事業所に、まずは気軽に相談してみてください。

メルディアライフネスト浦和では見学・無料相談を受付中です。お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ:https://mlda.jp/mlninquiry/

この記事はメルディアライフネスト浦和のスタッフが監修しています。

出典一覧

※1 厚生労働省「障害のある人に対する相談支援について」  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/soudan_shien.html

※2 厚生労働省「障害者の相談支援等について」(社会保障審議会障害者部会 資料)  https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000837505.pdf

※3 厚生労働省「障害支援区分に係る研修資料(共通編)第5版」  https://www.mhlw.go.jp/content/001155808.pdf

※4 さいたま市「障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス・地域生活支援事業(移動支援、日中一時支援)について」  https://www.city.saitama.lg.jp/002/003/004/003/006/p005129.html

※5 志木市「サービス等利用計画・障がい児支援利用計画」  https://www.city.shiki.lg.jp/site/fukushi-syougai/1330.html

※6 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A(VOL.1)」  https://www.mhlw.go.jp/content/001260473.pdf

※7 札幌市「計画相談支援事業所との連携について」  https://www.city.sapporo.jp/shogaifukushi/jiritsushien/documents/2019-soudan.pdf

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